【任天堂】君島社長のインタビューから読み取るV字回復を果たした圧倒的な経営力を分析

経営,分析

任天堂がV字回復を果たした背景には、圧倒的な経営力があったことが伺えます。

そこで今回は、4つの視点をもとに、経営力を分析します。

どれも経営する際に重要なポイントになるのでぜひぜひ読んでみていただければと思います。

  1. 商品ライフサイクルの理解
  2. 行動力・問題解決力がある
  3. 顧客層の理解
  4. ドメインの明確化

1.商品ライフサイクルの理解

商品には流行り廃りがあります。永遠に売れ続ける商品はありません。

たとえば、携帯だってそうですよね。昔は、ガラケーと言われるものをみんな使っていましたが、今はガラケーを使う人はほとんどいません。

当然、スマホだって、iPnohe5、iPhone6、iPhone7・・・と、次々と新しい商品に生まれ変わっています(iPhoneというくくりでは同じ商品ですが)。

だから、ゲームもそうです。今流行っている任天堂スイッチだって、永遠に売れ続けることはありません。

一昔前に任天堂64が流行りましたが、今は流行っていません(まだまだ遊べるゲームではありますけどね)。

だからそれと同じように世代交代というか、その時代に合った商品を生み出す必要があるのです。

君島社長はそれを理解していらっしゃいます。

だから、次なるゲームを生み出すことの重要性を理解し、現状に落ち着かないことで、経営をV字回復させることができたのです。

2.行動力・問題解決力がある

意外と盲点ですが、結果を出そうと思ったら行動力は必須です。行動力がないと受け身になり、自ら仕事を探すこともないので、生産性が低いからです。

スイッチはとても人気がありました。スイッチが欲しいのに買うことができない!と嘆いた人は多いと思います。どこかに売ってないかなと探し回る人もいたはずです。

中には、倍の値段を出してもいいから買おうとする人もいたでしょう…。

そんな中、君島社長がとった行動は、とにかく色んなところにお願いして回って、生産台数を増やせないかということを言って回ったそうです。

ウチの生産力はこれ以上あげられないから待っててくれという態度ではなく、少しでも早くスイッチが欲しい人の手元にスイッチを届けられるように、生産力を上げる工夫を考えました。

はたから見ると当然の行動のように思えるかもしれないですが、生産力が足りない場合、どうすれば良いか、ということを考えて行動に移せる人は少ないものです。

思っていたようにうまくいかないこともあると思いますが、めげずに目の前の問題を解決し、突き進むことができる力があると、経営が上手くいく可能性が高くなります。

3.顧客層の理解

どんなビジネスでも言えることですが、お客さんは十人十色です。熱狂的なファンもいれば、なんとなく知っているだけという様なお客さんもいます。

ゲームの世界でいえば、ソフトを1つ買ったら、全クリを目指して徹底的にゲームをし尽くす人もいれば、ちょっと買ってなんとなく楽しみたいっていうお客さんもいます。

また、ゼルダの伝説が大好きだから、ゼルダに関するソフトならどんなソフトでも買って集める!というコレクターの様なゲーマーもいます。

ここで問題ですが、ゲームソフトを作る場合、どのようなお客さんを一番に考えないといけないでしょうか?

それは、一番コアなファンです。任天堂の出すソフトなら何でも買う!と言ってしまうくらいゲームが好きな人のことを一番に考えるべきです。

なんだかんだで、そういったゲームをしてくれるファンがいてくれるからこそ、任天堂も経営が成り立っていますからね!

もちろん、コアなファンのことだけを考えてソフトを作ることはないでしょうが、まずはコアなファンを満足させ、そこから、なんとなくなファン、またはゲームのことに見向きもしない人にどうやってゲームを体験してゲームをしたいと思ってもらうか・・・という風に徐々にお客さんの層を広げていくことを君島社長は戦略として考えていらっしゃいます。

聞いてみると、そんなの当然でしょって思うかもしれないですが、意外と自分たちが売っている商品のファンのことを考えられていない経営者は多いものです。

売れるなら何だっていいだろう、というような考えだったり、なんとなくこういう商品を作ったら売れるかもしれないから売ってみよう!といったように根拠のない戦略だったり・・・

ビジネスというのは、お客様ありきです。お客様が、満足できるものを提供する。お客様にこの商品欲しい!って思ってもらう。それが、重要なのです。

4.ドメインの明確化

ドメインというのは簡単に言うと、事業の方針として、”何をやって、何をやらないか”ということです。

あっちに手を出し、こっちに手を出し、結局何がしたいのってことになり経営が危うくなるといった経験がある人もいるのではないでしょうか。

任天堂ラボという商品が、子供の教育に良いと言われています。そこで、君島社長がとった態度は、教育市場には参入しないという決断です。

一見すると、任天堂×教育で何か面白いものが生み出せるんじゃないかって思いますよね。

子供も楽しみながら勉強してくれるかもしれないのでそこに需要はありそうだと・・・。

しかし、そうではないのです。任天堂は、教育業界に詳しくないこと、今はそれをすべきではないということを考えて、教育市場には参入しないと決めています

これこそが、何をやって、何をやらないかというドメインの明確化です。

君島社長の中で、ビジョンがしっかりしていて、それについての戦略を決めておられたのでしょう。こうして、経営のかじ上手く取ることができたからこそ、任天堂はV字回復を果たせたのでしょう。

任天堂の君島社長からは学べることが多々あります。結果が出ているところには必ず原因があります。

そういったスキルを身に着けて、自身の経営にも活かしていきたいところですね!

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