鬼怒川にある老舗旅館にて
銀行と対決した後は、引き受けた案件の対応です。とある老舗旅館へ行き、綾野剛が交渉をしかけます。
綾野剛 「我々の債権回収は二通りしかないと申し上げました。 毎月の返済額を滞りなくお支払いいただくか、または御社の213億の債務を即刻完済いただくかです。 」
旅館亭主「うちは三葉(銀行)とは長くやってきたんだよ。それがこんな紙切れ一枚よこしやがって。持ち主が変わったからって勝手に支払えないなんて( ”債権譲渡通知書”をチラつかせる)」
池内博之「我々は債権の回収ができなければ、企業の存続ができませんので」
旅館亭主「あんたらみたいな外資の手先は知らんだろうがな、この授権は日本を代表する老舗料亭何だよ。 それをつぶすというのはつまり日本に喧嘩を売るってことなんだぞわかってるのかよ 」
綾野剛 「落ち着いてください社長。我々は日本はもちろん、御社と喧嘩をするために来たのではありません。ですので、損のない条件をご用意しております。」
池内博之「2週間以内に20億円。それをお支払いいただければ我々は今授権の債権をすべて手放します。 」
旅館亭主「20億円で借金を支払いしてくれるっていうのか?」
綾野剛 「おっしゃる通りです」
池内博之「さらに、御社が所有するゴルフ場を我々は15億でお引き取りします。それを差し引けば、残りは5億」
旅館亭主「2週間で5億・・・それさえあれば・・・213億の負債が消えるっていうのか」
綾野剛 「では、今の条件を後ほど、書類でお送りいたしますので、失礼いたします」
ここでもまた綾野剛は、仕事のできるところを発揮します。まず、”我々の債権回収は二通りしかない”ということで、自分たちのやり方を徹底的に貫き通しています。当然戦略だった考えでしょう。
そして、今回も初めに言った取引の条件の後、ワンランク下げた(楽になる)条件を提示して相手の同意を得る用意をしています。
旅館亭主も、5億というお金もなかなか高いですが、それでも、20億、ひいては213億よりは断然安い価格に、これなら自分もできるかも!という希望を抱いていますね。
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綾野剛(ハゲタカ)の思い
池内博之「この街をどう思いますか?」
綾野剛「バブルの熱狂に過剰投資してできた、悪趣味なバブルホテルにゴルフ場。われわれなら、街ごと作り替えることができる」
綾野剛は、昔から伝統的に作られた良きものがバブルによって何もかもが変わり、なくなってしまったことに怒りと悲しみを覚えているようでした。
そういう腐った街を作り替えたいと思っています。
銀行の汚い方法と部下の苦悩
1回目のバルクセールが無事に終わったので、次は、2回目のバルクセールが開催される時が来ました。(銀行はどんだけ借金かかえてるんだろ・・・)
銀行側は、1回目のバルクセールで、ハゲタカにしてやられたと思っています。本当ならもっと高い価格で売りつけたかったのに、ハゲタカのやり口に納得してしまい、値下げをさせられてしまったからです。(ハゲタカの方が全うなんですけどね)
だから2回目のバルクセールでは、「競争入札」によって借金を売ることを考えました。
銀行の腹黒い戦略 2回目のバルクセール
1回目のバルクセールは外資の綾野剛に良いようにやられてしまったので(全うではあるのですが)、銀行側は腹黒いやり口で2回目のバルクセールを決行しようとします。
次は、競争入札で債権を売るという戦略に乗り出します。
銀行上司「競争入札だけのやり方はぬるいで。一発勝負なだけじゃなくて、オークション方式でやるのはどや?競わせて競わせて1円でも多いものに売る」
銀行員A「バルクセールは本来債権不能の債権をたたき売りするものだぞ」
銀行上司「向こうの言い値で売っとったら買い手の丸儲けや。商売の鉄則を忘れたらあきませんで。ルールを決める方が主導権も握る。こっちが不利となったらルールを変えたらいいだけのことですわ。ハゲタカどもに好きなことやらされとったら日本の沽券にかかわります」
銀行上司「入札業者は大手だけやのうて、他からも手広く募ろうやないか」
銀行員B「それは入札資格を満たしていない業者も呼ぶということですか?」
銀行上司「そうや。そしたら無名の胡散臭いファンドもぎょうさん集まってきよるやろ。その中の一つに目星をつけてな、価格のつり上げをするっちゅうのもありやな」
銀行員B「無名のファンドに、そこまでの資金力はありません。もし万が一、向こうが折れて買ってしまったら?」
銀行上司「その時は、うちの系列のノンバンクに融資させたらええねん。中見ると不良債権処理の実績にはなるやろ」
銀行員B「それは、違法行為では?」
銀行上司「お前この間、相手のええように踊らされた理由ちゃんとわかってるか?力じゃない。正念や。お前さんは、バルクセールでうちの危ない案件を処理するのに抵抗があったんや。銀行が自らの不正を償いもせんと、蓋をして知らんぷりするのが嫌やってんや。そうじゃないか?あかん!お前は三葉の人間や。三葉のためだけ働け。三葉の利益のためだけ動け。三葉のためやったらな少々汚いことでもするっていう覚悟をもて。そこんところよう頭に叩き込んでおけ」
たとえ違法だろうと銀行が損しないために銀行上司は腹黒い戦略を立てます。銀行を潰さないためなら何をやってもいいのか・・・恐ろしい考えです。
しかし、”社畜”という言葉がまだ消えない2018年今日この頃、こういう会社のために理不尽を強いられるような職場ってまだまだあるんじゃないですかねー。
そういう職場がゼロでは無いにしろ、無理強いをしなくてもきちんと存在している会社もあるので、われわれ一般人は見極めが必要ですなー。
こんな不正だらけのバルクセールに綾野剛はどう対応するのでしょうか・・・?
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綾野剛vs旅館亭主 続き
銀行と綾野剛との戦いとの前に、先ほどの旅館亭主とのやり取りを見てみましょう。
旅館亭主は、5億円さえ準備すれば借金をチャラにできたものの、用意できず綾野剛への連絡にも応じませんでした。
その結果・・・
綾野剛が泊っていたホテルに旅館亭主が駆けつけます。
旅館亭主「うちの債権がいっちまったって嘘だよな?」
綾野剛「嘘でも間違いでもありません。御社の債権を買いたいという会社がいましたので。こちらの連絡にも申し出いただけなかったと」
それを聞いた旅館亭主(金田)は、理不尽にも綾野剛を怒鳴りつけます。
すると・・・
綾野剛「金田社長!
我々をハゲタカと呼ぶなら、自分が食い荒らされるだけの腐った肉だってことを自覚しろ。
あんたに被害者ずらする資格はない。銀行から甘い汁を吸って放漫経営を続けた結果がこのざまだ。バブル景気に浮かれ銀行の過剰融資におぼれ目先の欲に目がくらんだ日本をここまで腐らせたのはあんたのような無能な経営者だ」
なんとー!正論でここまで叩きのめしてくれてかなりスッキリしますね!
現実世界でもこのような無能な経営者はたくさんいたはず。
2018年現在、廃れてしまった会社は多くありますが、廃れている会社の社長は経営力がありません。
それこそバブルの景気でお金を稼げたのは、一時宝くじに当たったようなもので、長く稼ぎ続けようと思ったら継続的に稼げる仕組みや次の手を経営者が打たなければならないのです。
さんざん言われた旅館亭主は、言い返そうとしますが、ホテルの従業員(沢尻エリカ)に止められます。
沢尻エリカ「もう少し声を小さく!」
(そういう止め方もあるのね)
沢尻エリカもこのホテルの一従業員として、ロビーを快適に過ごしてもらうために、大声で叫ばれては困るという指名があるとのことでした。そこでポロリ、旅館亭主が本音を漏らす・・・
旅館亭主俺も同じように思ってたんだよ」
綾野剛「あなたが一番許せないのは、あなたご自身ではないですか?先代や先々代を築いてきたものを守る価値があったものをあなたは自ら捨ててしまったのです」
綾野剛「あなたはまだ、生きて居る。お車代です1万円」
傲慢経営はいけませんね。資本主義の世の中では、人を幸せにしないと儲からないシステムになっていますから・・・。
銀行の不正を許さない綾野剛
アラン「オークション方式の強制入札?あからさまな価格のつり上げ目的です」
バルクセールがオークション方式で入札するという情報を得た綾野剛チームは、それが銀行の腹黒い手段で不正であることに怒りを覚えます。
綾野剛「それについては手を打ちます。資金集めを始めてください」
ここで綾野剛が取った対策とは・・・?
→ 大蔵省(当時の国の行政機関)に”銀行側がオークション形式で入札をしてずるをしようとしている”という情報を流す。
そしたら銀行側が呼び出しをくらい、
大蔵省「適正な価格設定を乱すような行動は慎んでいただきたい」
と言われました。
真正面からオークション形式はやめろと銀行に行っても効果はないと判断し、銀行が逆らえない相手である大蔵省に情報を漏らすことによって銀行の不正をただす行為をする綾野剛。
何事も正面から行くのが正しいというわけではないようです。勉強になりますな。
そこで銀行は、バルクセールのオークション形式はやめて、一発入札に変更しました。
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