綾野剛主演ドラマ【ハゲタカ】1話のあらすじ!難解な用語の解説も

ハゲタカ

綾野剛主演のドラマ【ハゲタカ】が2018年7月より放送されました!

綾野剛は仕事ができてかっこいい役なのですが、内容が難解なんですよね!何しゃべっているのか聴き取れなかったり、知らない単語が次々でてきて、とても流し見しているだけでは内容が理解できません!

第1話の視聴率は11.9%で好調でしたが、ドラマの内容を理解できた人はその内の一体何%なんだろうか・・・と思わずにはいられません。

せっかくドラマを楽しむなら、内容もしっかり理解したいところです。また、その上で綾野剛がいかに頭の切れる人間であるのかを理解できれば、実生活の仕事でも生きてくること間違いなしです!

ぜひぜひ、ドラマの内容を理解して、綾野剛みたいに仕事ができるようになってください!

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1997年の日本とハゲタカ

バブルが崩壊して、銀行がピンチに陥りました!

1990年代後半、バブルの崩壊後、日本の金融システムは末期的状況に置かれていた。

戦後最大の金融危機に日本中があえぐ中、銀行もまた膨大な不良債権を抱え、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされていたのだ。

そこで銀行と社員の生活を守るために銀行が取った策とは・・・

そこで大手三葉銀行が採用したのは、回収困難な不良債権を投資会社に一括でまとめ売りする取引き。
日本初のバルクセールである。

「バルクセール」と呼ばれる、なんだそりゃ?というようなセールです!

バルクセールとは?

大量(≒バルク)の不良債権を売る(≒セール)ことです。

バルブが崩壊したことにより、銀行が貸したお金が返ってこないということがあちこちで起きました。会社がつぶれたりして、企業は銀行に借りたお金を返せなかったのですね。しかもその額は億を超えるものもザラでした。

銀行からすれば、貸したお金が返ってこないとなると、そのお金をなんとかして取り返さないといけません。

銀行、つぶれちゃいますから!

とはいえ、貸したお金が返ってくる見込みがなかったのです。

そのため、返ってこないお金たち(不良債権)を誰かに売ることで、少しでも経営状態を良くしようとしたのです。

 

綾野剛=ハゲタカが行ったバルクセール

それでは実際に、ドラマで登場した綾野剛と銀行側(三葉銀行)のバルクセールの現場を振り返ってみましょう。

銀行側は、不良債権のリストを作成し、そのリストの希望買い取り価格を綾野剛に提示します。

 

銀行 「案件のリスト723億6458万円。これらの不良債権を300億で買い取ってください」

綾野剛「丁寧な査定をさせていただきます。結果は4週間後にお伝えします。」

 

ハゲタカとは?
片方は食われるがままの獲物で、それを食いつぶすのがハゲタカと言われています。

本来であれば723億円の価値があったものを300億円で売るということですから、それだけでも破格である!と言えそうですが、綾野剛は根拠もないのにこのバルクセールの交渉に頷いたりはしません。

本当に300億で買ってもいいものか、そもそも300億の価値があるのか?ということを見極めます。(この見極める力があるから綾野剛は仕事ができるのですね)

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綾野剛による4週間のリサーチ

綾野剛率いるチームは、4週間の間に、銀行から提示されたリストを調べつくします。不良債権を買うということは、そもそもお金を稼ぐことができなかった人たちにお金を与える行為ですから、きちんと元が取れるのか調べつくす必要があります。

(同情したところでお金は稼げませんからねー)

綾野剛は、企業買収ファンドで実力をあげ実力主義でトップに立った男であり、一番の部下のアラン(池内博之)は、もと投資銀行出身。企業買収のプロフェッショナル集団だ

綾野剛や池内博之の気合の入れようはすごいです。住むところも決めず、ホテル暮らしで仕事に取り組みます。

 

綾野剛 「ホテル暮らしは楽でいい。何かあった時に身軽だしな」

池内博之「何がって?女を連れ込むときとか」

部下女性「商売相手に逆恨みされて、命を狙われたときでしょう?」

 

綾野剛「ビジネスの時間だ。簿価総額723億6458万円。銀行側の希望買い取り価格は300億だ。4週間でこのバルクの中身を徹底的に洗え!

エッジ、稼働率、所有者。

すべてのポイントをチェックするんだ GO!」

 

簿価総額とは?
簿価のすべてを合わせた数字です。簿価とは、土地などの資産や価値を価格にしたものです。

 

すげー業界用語がたくさん出てきます!簡単に言うと、不良債権を出した会社の社長を調べたり、所有する工場の中をのぞいたり、お金が回収できる見込みを数字で計算するということをします。当然すべての情報がどこかに書いてあるわけではないので、ネットの情報(昔は発展してないか)や聞き込み、現場検証をしたり、仮説を立てたりしてリサーチして調べ切るということです。

実際にハゲタカ集団は、現場へ行き、この建物は築30年は経っているなとか、水漏れしている工場の写真を撮ったりして証拠を集めていました。

 

綾野剛によるバルクセール交渉

4週間にわたる調査が終了し、綾野剛率いるチームは、買い取り価格を提示しに銀行へ行った。

銀行側は、300億円で買い取って欲しかったが、綾野剛が提示した価格はなんと・・・

65億円!

 

さらに、1円で買い取りますという査定価格をつけていたものまでありました。

 

銀行「65億って?これじゃあ9%しかないじゃないですか。この1円という評価!」

銀行は怒り狂っていました。

これに対して、綾野剛率いるチームは冷静に対応します。(さすがですね)

 

池内博之「みなさんのお怒りはもっともです。精査の結果このような数字で驚きましたので。」

綾野剛 「これが適切な査定額だということです。」

綾野剛率いるチームもこの低い価格に驚いたそうです。しかし、これが適正な価格であることを自信をもって発言します。

 

綾野剛vs銀行

老舗旅館の不良債権

銀行も負けてはいられません。

銀行「この案件とか、70年以上の老舗の名店だよ」

 

しかし、綾野剛は切り返します。

綾野剛「こちらが抱えている負債総額はご存知ですか?300億円です。店舗拡大した際の過剰投資と赤字続きのゴルフ場の維持費で経営は圧迫されている(ゴルフ場の写真を提示)。債権回収は不可能と言わざるを得ません」

 

徹底的なリサーチの結果わかった事実を述べています。証拠の写真も添えて。バブルの波に乗って、じゃんじゃんお金をつぎ込んで稼げると思っていたら飛んだ見込み違いで気づいたら借金の嵐だったというそんな案件でした。

70年の老舗とは、名ばかりか・・・。

 

スポーツジムの不良債権

銀行「BCスポーツジムは?」

綾野剛「(資料)No17。BCスポーツの会員比率は把握しておられますか?たったの23%です。立地条件が悪すぎる。
こちらも債権回収が0になる可能性があります。」

 

綾野剛はスポーツジムの経営状況を把握しています。スポーツジムの(おそらく)売上に対する会員比率を調べることで、定期的に入ってくる収入を予想します。売上の77%の売上は、一時的な利用者からもたらされているものです。

そこで、一時的な利用者が来ることを期待できそうなスポーツジムであるか?を考察します。

すると、一時的な利用者が頻繁に訪れる可能性があるならまだしも、駅から離れているなど、立地条件が悪いことから、一時的な利用者も今後確保できる可能性が確かではないことから、お金を稼いでお金を返す能力などないと判断したのです。

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一等地にある不動産の不良債権

銀行「こんな一等地の建物が1円なんていくらでも・・・」

綾野剛「No.18の青山、No.19の六本木のビルについては現在、反社会的な人物が所有者となっており、債権回収が不可能な状態です。もちろん、それはご存知だと思いますが。」

(会議室ざわざわ)

綾野剛「帳簿のデータ上では見えないものも現場に行けば見えてくる。なによりNo18以降は御行のペーパーカンパニーから返済金を捻出。いわゆる、飛ばしです。」

(会議室ざわざわ)

 

綾野剛率いるチームは、青山と六本木にある不動産について、現地に行って所有者が誰であるのかをこの目で確認しました。そこの株式会社が反社会勢力であると判断しました。

飛ばしとは?
含み損が生じた資産を一時的に高額で転売し損出を隠すこと。ようは、悪いことを企んで売りさばいていたということです。
ペーパーカンパニーとは?
会社として登録はされているが、実際の事業が行われていない会社のこと。名前だけあるって感じの会社ということで、ペーパーと呼んでいる。

飛ばしであることを調べるには、会社の登記情報を見ることと、登記情報に書かれている会社の所在地を訪れたり、連絡したりして、事業が行われているか調べたりする方法があります。

登記情報を参照するにはお金が少しはかかりますが、そういうものは経費で落とすのでしょう。

 

銀行側の黒い裏事情

綾野剛に指摘されることで、銀行側も結構やばいことをやっていることが明白になりました!

ドラマ「ハゲタカ」では、銀行のモデルとして東京三菱銀行を、ハゲタカファンドのモデルとしては外国のローンスター、ゴールドマン・サックスなどを想定しています。

実話をもとにしているということですね。現実もこうだったのかもしれません・・・。

 

実際、銀行ではこういうやり取りがされていました・・・。

 

銀行員A「バルクセールの中に入れる案件について情報が外に漏れることは絶対にないな?」

銀行員B「秘密保持契約を結びますので、売り手と買い手以外に案件の内容が漏れることはありません」

銀行員A「平気な福袋ってこと。追加して欲しい案件がある」

銀行員B「これは・・・!」

銀行員A「役員が独断で融資決済して焦げ付かせたものや政治家とのしがらみで貸して不良債権化したものやら。まあ、回収は絶望的かつ情報が外に漏れることも許されない案件ばかりだ」

バブル崩壊後、三葉銀行にとって不良債権処理は最重要の急務であった

 

な、なんと!そもそも不正で取得してしまったお金まで一緒にハゲタカへ売りつけようとしていたのです!

(こりゃいけませんな!)

秘密保持契約とは?
法人間で締結する営業秘密や業務情報を秘密にするための契約こと。この情報漏らしたらいけないと契約することです。破ったらいけませんよーって契約です。
焦げ付かせるとは?
投資したお金を回収できなくなることをいいます。

 

にしても、銀行員の仕事って大変だなーってドラマを見ていると思います。実際、役員が独断で投資して回収できなかったという問題を起こしたりしたら、左遷されそうですね・・・。

だけど綾野剛はそれを見破ります。すごい経営スキルがおありなんですねー。お金の回り方とか、稼ぎ方とかそういう知識も豊富に持っているのだと思います。とてもマニュアル通りに仕事をしている人には及ばないレベルですね。

 

綾野剛による案件成約への最後の駆け引き

綾野剛「簿価の9%。65億が買い取り価格として適正であることはご理解いただけましたでしょうか?」

他総額:723億6458万円
債権買取価格:65億8743円

綾野剛 「ご希望の価格に沿えなかったことは大変残念に思いますが、これで御行は帳簿上、723億の不良債権から解放されたそのメリットは小さくないはずです。」

池内博之「お取引いただく感謝の意を込めて、若干の上乗せを考えております。」

銀行  「72億3646万円 10%ですか?」

池内博之「きっちり10%の価格で買い取らせていただきたいと思います。」

綾野剛 「ただしこれは純然たる債権の価格。バルクセールにかかる諸経費については、最終ページに」

 

綾野剛が提出した資料の最後のページを見る様促します。

 

銀行 「63億4196万円!?」

綾野剛「デューデリジェンス費用、債権所諸費用、不動産担保売却費用、不動産売却手数料、バルクセール手数料。これらを差し引き、それが手取りの額となります」

(会議場ざわざわ)

綾野剛「以上です。」

 

きっちり経費を差し引くということです!そりゃ、4週間もリサーチに当たっていたわけですから、当然経費かかりますよね。人件費だって必要ですしね。

 

銀行側の感想「やりよるなあハゲタカ。掌の上で転がされてるやないか。ちょっとした上乗せをして得をさせたと思わせてそこから下げるとは、やり手だ」

 

デューデリジェンスとは?
英語では、「Due Diligence」と書きます。投資をする際に、投資する価値のある相手かどうかを調査・リサーチすることを言います。

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